2012年4月12日

2012 J2 第7節 ヴァンフォーレ甲府戦


桜満開のサッカー観戦日和のなか
甲府征、もちろん行って参りました。




3位大分と4位甲府の上位対決。



上位対決。


いい響き。



練習中に膝を怪我したというジョンハンの代わりには
ルーキーの後藤優介が大抜擢。
練習試合でもずっと結果を残してきた大分ユース史上最高のゴールハンターが
堂々のスタメン1トップで待望の公式戦デビューを飾りました。




『J2天下取り物語』とこちらから銘打った以上

試合前イベントのPK合戦もゲーフラ祭りも負けるわけにはいかんのじゃ!!



素敵すぎるスポンサー NetOneSystems様より支援物資の扇子も配られ
良い雰囲気のアウェイゴール裏でした。



■ 甲府 1-0 大分



もっとも肝心な試合を落とす屈辱。
3連勝でアウェイ・甲府の地へと乗り込んだわけですが結果はほろ苦いものに。


その連勝も相手より少ないチャンスやセットプレーをものにしてきたのは間違いないので
ダヴィのように強力なFWにやられて連勝が止まるというのは真っ当かなと。

単純にシュート数を見ても甲府の13本に対し大分は6本と寂しい数字なうえ
あれだけ良い体勢でシュートを撃たれてよく1点で済んだ。


ただ、徐々に内容も上向いてると思うのですよ。
山形戦ほど圧倒的に相手のほうが上だった印象もなく
昨季のように行き詰って閉塞感の漂う90分無得点とは違うなと。
後藤くんに代表されるようにまだまだ伸びしろのあるチームだなと。



それでも、連勝の途絶えたここで敢えて指摘したい。


このチームにはサポートの動きが決定的に足りない。


効果的に連携して崩せていないために
中盤の選手がパスの出しどころに困り「来い!」のジェスチャーをすることがすごく多い。

村井さんがこぼしていた「ちょっと中盤が作れていない」というコメントからもわかるように
最終的にボランチのところにしわ寄せがきて相手に寄せられ潰されるシーンが目立つ。

森島を怪我で欠き、高松は正直コンディションまだまだの状態である以上
出し手と受け手の関係を緻密に作っていかないとチャンスを増やすのは難しいと思う。



■ 打開策は、DFとボランチの間を突く。


現状では数的優位でもなかなかうまくサイドを攻略できていない。

例えば、右で詰まり左へ展開したとき。




近い側のFW2人もしくは3人全員が一直線に揃ってラインに張り付いていることが多いため
コテや後藤くんを狙おうにもカットされやすいし土岐田へはコースがない。






そして村井にボールが渡ると前線へのパスコースをつぶされてしまうし相手も簡単に寄せてくる。
ガミさんも正面に敵がいるままのため押し上げることが出来ない状況になり
バックラインに下げてロングボールという上背のないFWでは分の悪い勝負に持ちこまれてしまう。



これを打開するために俺が注目したいのは
サイドチェンジのパス精度はもちろんのこと、
その次をもらいに寄って行く前線の人数。


ガミさんにボールが渡った時点で、
例えばコテがDFとボランチの間サポートに来る。

相手の最終ラインを釣りだせれば裏に広大なスペースが出来るので後藤くんが狙ってもいいし
敵ボランチがマークに付くべき選手はコテなのか村井なのか一瞬混乱させる可能性もある。





1人がDFとボランチの間に顔を出す。

この動きだけでこれだけ局面が動くのだ。

ここで無理をせずガミさん→コテ→村井とつないでも、
村井はプレッシャーの軽い状態で自然に前を向いてボールを持てる。






それでも前が無理なら宮沢に戻して次の展開を狙えばいい。

もしコテへのパスに相手のサイドが釣られれば
ガミさんの前が空くのでリターンを受けてサイド突破を狙える。

当然、コテに誰も付いて来なければターンして前を向き勝負すればいい。



ガミさんから村井へのパスが悪いわけではなく
村井にパスが渡る前にこの形を作ることが大事。


この位置に下がってくるのは後藤くんでも良くて
その代わりコテは中に行ったりサイドいっぱいで受けたり工夫をすれば選択肢は増える。

土岐田のシュートのシーンも、相手のミスパスからとは言え
コテがボランチとDFの間でボールに触れたことで土岐田の飛び出しが効いた。

サイドチェンジからの流れなので横の距離があるけれど
せっかくFWは3人いるんだから広く使って頑張ってもらいたい。



■ 木島に続く交代選手




今季ずっとベンチ入りを続けながらほとんど出場機会のなかったイ・ドンミョン。

苦しい展開となっていたこの試合、秘策・2バックを実行するため比較的早めに投入されると
連戦の疲れも無い為か、キレキレのドリブルで右サイドを完全に掌握。

昨季より明らかに相手の脅威になれそうな気配がムンムン。

ジョーカー木島もマークが厳しくなって当然なので
これだけドンミョンが計算できればゲームプランの幅も広がる。

前線に怪我人が相次ぎ
伝説のキッカーは早くも3枚目のイエローカードを受け出場停止にリーチがかかっているだけに
前線でも左サイドでもプレーできるドンミョンが鍵になるかもしれない。

個人的には右サイドのスペシャリストである藤川にまだ出番がないのが気になる。
2バックじゃなくてもサンペーを1列前で見たいんだけども。



次節は、相性の良い徳島。

監督がコバさんに代わった今季の徳島をまだ1試合も見れてないのだけど
福元がスタメンで三木は控えの様子。
聞くところによると連敗中ながら内容はそれほど悪くないんだとか。

なんだかんだで昇格候補。
こういう相手からしっかり勝ち点をもぎ取らないと上に行けないのでね。


ホームの皆様に任せます。




6 件のコメント:

  1. ミトマスオ4/12/2012

    ぬお!真面目ですやん(゚∀゚)

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    1. マスオさん
      たぶん次回はもう終わりの始まりです。たぶん。

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  2. ティンポン4/12/2012

    わかりやすい解説、勉強になります。前半から圧倒するゲームをたまには見てみたいですね。・・・トリニータらしくないか。

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    1. ティンポンさん
      コメントありがとうございます。
      おっしゃる通り、耐えるだけじゃない前半を見たいものです。

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  3. せいこ4/14/2012

    さすが、解説者で放送席に入っても良いんじゃね?って思う位、図式入りで分かりやすいですな。
    まだサッカーはビギナーな私にはいい勉強になります^^
    内容と結果が伴う試合ってなかなか出来ないものだけど、でも近い将来それが出来るチームになりつつあるって感じています。

    だいすけがこんなブログを書いてくれれば、私は遠征報告のブログ更新に専念出来るってもんだ♪(ん?違う?)

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    1. せいこさん
      いえいえ、ぼくなんか放送席は行ったらADぐらいしかできまへん。
      しっかり更新し続けるせいこさんのブログにようになれるよう
      このブログもチームとともに形になっていけたらなあと思います。

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